PRPシリーズ
給気口は当初、屋外から取り入れた空気を正面に放出する構造がほとんどでしたが、冬場の冷気が直接人体にあたってしまうなどの問題から、現在では給気口の前面に稼働するフェイスを設け、気流を拡散させるタイプが主流となっています。しかし、常時（24時間）換気システム設置の義務化以降、近年の外気の汚れも影響し、取り入れた空気を拡散させることによって壁や天井が汚れるという、新たな問題が起こっています。
ユニックスではこの問題を解決するために、気流解析ソフトを使ったシュミレーションをはじめ、光造形モデルによる試作品と気流可視試験を幾度となく繰り返し、室内での気流にこだわった新しいレジスター「PRPシリーズ」を開発しました。
PRPシリーズでは、フェイス裏面の形状を気流がスムーズに流れるフォルムとし、さらに、気流の乱流を抑えるユニックス独自の乱流防止板を設けることで、壁面に沿うことなく斜め前方向にスムーズに放出できる気流を実現させました。
また、ユニックスでは、近年の給気口の設置場所を考慮し、さらなる壁汚れへの対策として、フェイス一体型の機構部に360度自由に方向設定が可能な「風向きコントローラー」を設けました。
現在、採光性や眺望性の理由から、ハイサッシの採用など窓を大きく取る物件が多くなったことにより、給気口を壁際や天井に近い位置に設置するケースが増えてきています。このような設置条件では、給気口に近い面に対して気流が当たってしまうことから、汚れが発生する場合があります。これまでPRPシリーズでは、気流開口面の1面を塞ぐショートタイプと、2面を塞ぐロングタイプの2種類をご用意して汚れの軽減を図ってきましたが、お客様からのご要望にお応えし、向かい合わせの2面を塞ぐ対向タイプをバリエーションに加えました。
人にやさしく。 日常の「使いやすい」をかたちに。
新レジスター「PRPシリーズ」は、「KRPシリーズ」で定評のある開閉機構を採用しており、フェイス部中央をプッシュすることで閉鎖・中開・全開と。給気風量をコントロールすることができます。また、機構部が丸ごと取り外せるため、これまで以上に簡単にお手入れができるようになっています。
PRPシリーズには、風向きコントローラー付きタイプに加えて各種フィルターバリエーション製品もご用意しています。機構部裏面にフィルター部を設けたことにより、容易なメンテナンスを実現しています。
暮らしにやさしく。 居住者の「ほしい」をかたちに。
屋外と室内との温度差と湿度の関係から、近年では冬季に限らず夏場でも給気口内で結露が発生することがあります。ユニックスの新レジスター「PRPシリーズ」では、給気口内で結露水を止水パッキンと止水板により、レジスター内で一旦溜める構造となっています。さらに、機構部に設けた気密パッキンは、給気口閉鎖時にも高い気密性を保ち、強風時などの外気の漏れを抑えます。
PRPシリーズの風向きコントローラーは、壁面や天井への汚れ軽減はもちろんのこと、例えば冷・暖房時における室内の空気の撹拌補助や、入居後のソファや家具などのレイアウトによって起こる給気方向の問題についても、360度自由にコントロールできるため、居住者のインテリアプランを損なうことなくご利用いただくことが可能です。風向きコントローラーは、アイデア次第でさまざまな状況下でご活用いただけます。
