換気とは
室内の良好な空気環境を保つうえで欠かせない、建物の「呼吸」
換気の定義
住宅など建物の空間において、屋外の空気を取り入れ（給気）、屋内の空気を排出（排気）して入れ替えること。いわば人間の「呼吸」と同様の役割を持っています。
隙間の多い木造住宅に慣れ親しんできた日本人は、 かつて室内の「空気」 を意識することはあまりありませんでした。しかし、建物の気密性が向上した現在ではその認識が大きく変化しています。
室内に
空気環境に影響を及ぼすもの
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化学物質／VOC（揮発性有機化合物）
- 建物を作るためのさまざまな建築資材から発生
- 住まいに持ち込んだ家具、電気製品、日用品などから発生
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一酸化炭素／二酸化炭素／水蒸気など
- 加熱調理に用いる器具（ガスコンロなど）から一酸化炭素、熱・水蒸気、臭いなどが発生
- 二酸化炭素は人間（動物）の呼吸に伴い発生
空気環境の改善に向けた法規制
- キッチンにおける排気機器（レンジフードなど）の設置義務化
- 化学物質による「シックハウス症候群」 対策として常時換気機器の設置義務化（建築基準法）
換気の方法
機械で行う換気方法は3種類
換気は「自然」または「機械」にて行われます。自然換気は、温度差や圧力差を利用して行われる換気方法で、意図せずに隙間などから換気される場合と、計画的に行う「パッシブ換気」に分けられます。機械換気は換気扇や送風機などの機械の力を用いて行われる方法で、以下の3種類に分けられています。
給気と排気の両方に機械を用いて
換気する方式
給気に機械を用いて、排気は室内の
正圧を利用して換気する方式
排気に機械を用いて、給気は室内の
負圧を利用して換気する方式
換気の範囲
全般換気と局所換気の2つに分類
換気は空間全体を換気する「全般換気」と、キッチンやトイレ、浴室といった一部の空間を換気する「局所換気」に分けられます。また、機械を利用して空間全体を換気することを「常時換気（24時間換気）」と言います。
住宅全体を換気
住宅の一部（キッチン、トイレ、浴室、その他）を換気
Notice
2000年、世界保健機構（WHO）欧州事務局から「すべての人は清浄な室内空気を呼吸する権利を有する」との清浄空気の必要性に関する人権宣言がありました。また、日本建築学会においても2002年、「清浄空気・建築憲章」が制定され「現代人は、その90%以上の時間を室内空間で過ごしており、食べ物、飲み物中に含まれる有害物質と同様に、室内空気中の汚染物質対策を考える必要がある」と提言されています。
換気口とは
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